宮島ボートを年二十四日開催する広島県西部競艇施行組合(管理者・山下三郎廿日市市長)は、二〇〇四年四月から撤退する方針を決めた。売り上げ不振が続く中、配分金が大きく減額してきたのが理由。競艇施行権を返上する組合は、全国の自治体で初めて。十二日の市議会で報告した。
西部組合は、廿日市市と佐伯町、湯来町、吉和村の四市町村で構成。広島市のアジア大会協賛レースを引き継ぐ形で一九九五年から毎月二日間、宮島競艇場でレースを主催し、年間二億円前後の収益を見込んでいた。
第一組合の宮島競艇施行組合(管理者・小田和宣宮島町長)に運営委託し、当初は売上金の3・5%の配分を受ける契約だった。しかし、売り上げ不振による減収で配分率もダウン。九六年度に約九千五百万円あった廿日市市への配分も、昨年度は約五千万円。年百五十六日開催する宮島競艇組合を構成する大竹市、大野町、宮島町への配分なしが二年続く中、西部組合の配分金も来年度以降はゼロにするよう申し入れを受けていた。
競艇事業のメリットが少なくなる中、西部組合は二〇〇四年度からの開催権の放棄を決断、宮島競艇組合と既に確認書も結んだ。山下市長は「合併が進み、受け皿の自治体が消滅する事態も想定できる。来年四月からの撤退も考えたが、影響が大きく、二年ほど先送りした」と説明する。
宮島ボートのレース編成や選手の賞金、従事員の処遇問題などへの影響は必至で、人気低迷に拍車を掛けかねない。小田町長は「単一の施行者でで開催延長できる法改正の動きもある。場外発売などで影響が出ないよう対処する」と話す。
苦戦が続く公営ギャンブルで、競輪などの撤退例はあるが、競艇 は初のケース。全国二十四競艇場のうち二十二カ所が二施行者方式で運営しており、他場への飛び火も懸念される。
全国モーターボート競走会連合会広報課は「売り上げは減るが、開催日程を調整し、収益率を高める方向で努力する」と話している。
【写真説明】広島県西部競艇施行組合が撤退を求めた宮島ボート |